2007年04月16日(月)
エコノミカルパレス(角田光代) [こんな本読んでみた]
角田光代の中では少し古めの小説「エコノミカル・パレス」。
「魂のない仕事はしたくない」とのたまう無職の彼氏と同棲する
34歳のフリーター=主人公の話。
「フリーター」「30代女性」「旅」「同棲」「生活感」……
そして何より、執拗なまでに読み手にも伝わってくる、主人公のどうしようもない「いらいら」「不快感」。
そんな要素がすべて盛り込まれた「角田光代らしい」小説だった。
紹介文には「『フリーター文学』とも呼ばれた筆者の転換点」とあるけど、
むしろいまだったら「ニート文学」といってもいいかもしれない。
生きる目的も夢も目標もみつからず、
なんとなく現状を維持するためにその日暮らし。
それでいいと思っているわけではないにせよ、
どうにかしようと具体的に思っているわけでもないし、
もちろん行動しているわけはない。
今、こういう人は若者には本当に多いと思う。
それは(一応若者のつもりの)自分が周りを見ていても感じることで、
だからとってもリアリティがある。
生々しく、痛々しく、せつなく、さびしく。
これから世の中がどう変わるのか分からないけれど、
もし、10年後、30年後が今とはまたちがった時代になっているとしたら、
「あの頃の若者はこうだった」なんて思い起こすことができる
今をあらわす小説になると思う。
Posted by コバシ at 00時00分 パーマリンク
2007年04月15日(日)
赤羽台団地の八重桜たち [きょうのできごと]
先週でソメイヨシノはおしまい。
そしてその後に来るのは、八重桜。
今年もまた、僕の家から見える団地の八重桜の季節がやってきた。
団地へ続く坂道を登るとこのとおり。
少し濃い目のピンクの花びらがお出迎え。
団地に沿って引かれた道路一帯がこの見事な八重桜。
毎年のことながら感激。
ここのすばらしいなぁと思うのは、誰が花見をするわけでもなく、暮らしている人たちのふつうの日常の中に、
何事もなかったように溶け込んで、ただそこにあること。
それがものすごいぜいたくなような気がする。
おまけ。
あまりにも気持ちよかったので、ついついそこら辺のベンチで本を読み、
たまたま見上げた空で見つけた飛行機雲。
青い空と一緒に顔をのぞかせている緑の木の葉も美しく。
Posted by コバシ at 23時27分 パーマリンク
2007年04月14日(土)
5年目の竹尾ペーパーショウ [きょうのできごと]
紙商社の竹尾がずっとやっているイベント、ペーパーショウに行く。
僕が観に行くのはこれが5回目。
きっかけは、就職活動中に竹尾を受けたことだった。
当時の、「竹尾といえばペーパーショウ。1年がかりで毎年準備する一大イベント」という竹尾社長の言葉を思い出す。
それぐらい、情熱を持って自分の会社が扱う「紙」を大事にし、
立派なイベントとして成立させる竹尾はやっぱりいい会社だと思う。
そんなペーパーショウは、今年、東京駅前の丸ビルに会場を移した。会場は少し狭くなっただろうか。
青山のスパイラルでやっていたときの、円状のエントランスフロアを使った展示がなくなったのは残念だったけど、
展示内容は今年もなかなか気合の入ったものだった。
実際にいくつかの周辺のショップとのコラボレーションで作ったアイテムが楽しく、
あれやこれやと目を惹くものが多い。
こうして紙という素材のカタチを変えた姿にこれだけ触れる機会というのは本当に貴重。
自分も紙でモノづくりがしたくなってくる。
わくわくする。
ここ最近はまったく足を運んでいない、神保町の竹尾のショップにでも行って、
何か作ってみようかな……そんな気持ちにさせてくれる楽しいイベントを今年もどうもありがとう。
Posted by コバシ at 22時21分 パーマリンク
2007年04月13日(金)
newメガネ [モノもの物]
たぶんほとんど誰も気づいていないと思うけど、
実はこっそりメガネを変えた。
理由は前のメガネのレンズを拭こうとしたら、フレームがあっさり壊れたから。
使っていたフレームはだいぶ奮発して買ったいいものだったけど、買ったのは4年前だし、プラスチックだからそんなものなんだろう。
ということで、あわてて駆け込んだメガネ屋さんで、
「このレンズがそのまま使えるフレームください」といって出してもらったフレームをそのまま購入。
もはやカラダの一部と化しているメガネだけに、
そうそう違うデザインにもできない自分なのだった。
Posted by コバシ at 09時24分 パーマリンク
2007年04月12日(木)
春うらら [きょうのつぶやき]
淡いスモークがかった空、心地いい風が吹き抜ける季節がやっとやってきた。
個人的には4月からいろいろと環境の変化がちょっとあったりして、仕事が忙しくなったり
いやだなあと思うようなことがあって
気持ちはややしずみがちではあるのだけど、
そんなことはまったくおかまいなしに気持ちいい春の空気を、
いまはただカラダで感じて喜んでいたいのだと思うのだ。
Posted by コバシ at 13時21分 パーマリンク
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